部屋にこもりがちなので、散歩でもと外出した…
部屋にこもりがちなので、散歩でもと外出した。こういう時は足任せということで、普段通らない道をたどればいい。まったくあてのない散歩ではない。
久しぶりに中央線沿線の駅近くの古書店に行ってみようと思ったのだ。普通はバスや電車を利用して行くのだが、歩いても1時間弱。やがて見慣れた風景が見つかりホッとする。若い時代であれば苦にしなかった距離でも、高齢になるといささか息が上がってしまう。
古書店はあったが、ちょうど店内改装で外の棚の均一コーナーだけを扱っていた。この店は代替わりして、品ぞろえが先代とは変わり、若い世代向けにミステリーなどが充実している。その分、文学書などは均一コーナーを飾っている場合が多い。
その本の表紙を眺めているうちに、気流子の大学時代、早稲田やその他の大学街の古書店をよく訪れていたことを思い出した。古書店は、知的な環境である大学街に寄り添うように並んでいた。大学があれば数店は営業していて、それを見つけるのも楽しみだった。
しかし最近はその古書店も、うまく代替わりができないのか客が減ったのか、閉店しているところも少なくないようだ。新型コロナウイルス禍による飲食店の閉店とは性質が違うが、やはり気になる話である。
きょうから4都府県で3度目の緊急事態宣言が発令される。最初の宣言時のような緊張感が薄れるのを恐れる。改めて気を引き締めていきたい。