リモート授業が主体であった一部の大学で…


リモート授業が主体であった一部の大学で、夏休み明けの後期授業からようやく対面授業も開始されるという。大学では知識教育だけではなく、友人との触れ合い、尊敬する教授との出会いなど、対面関係で学ぶことが多い。

 大学には代表する看板教授や名物教授がいて、その教授目当てに大学の志望を決めることもあるほど影響が大きい。このほど首相となった菅義偉氏は、気流子と同じ法政大学出身だが、かつて名物教授として知られていたのが、文芸評論家としても有名だった文学部の小田切秀雄教授。その小田切氏の授業で、今でも覚えている話がある。

 それは、最近は真面目で優秀な女子学生が多いために、破天荒で面白みのある学生がいないと嘆いていたことだった。昔は試験の点数は低くても、一癖も二癖もあるような学生がごろごろいたというのだ。

 そんな言葉を思い出したのも菅政権が発足したからだが、菅首相と年齢がほぼ同じなので、在学時代はキャンパスのどこかで擦れ違ったことがあるかもしれない。ただ、当時は大学紛争華やかなりし頃だったので、大学もロックアウトされていたことが多かった。

 果たして、泉下の小田切氏は、法政大学出身の首相の誕生をどう思っただろうか。自分が語っていた面白みのある学生の卒業後の活躍を喜んだかもしれない。

 菅首相の政治手腕は未知数で、今後問われるが、大学OBからのメールでは期待が大きいようだ。