台湾の駐日大使館に当たる台北駐日経済文化…


 台湾の駐日大使館に当たる台北駐日経済文化代表処が、日本の調査機関、中央調査社に委託した台湾に対する意識調査では「アジアで最も親しみを感じる国・地域」の第1位が台湾の55%で、2位タイ15・9%、3位韓国14・2%を大きく引き離した。今年11月、20代から80代の男女1000人を対象にしたアンケートの結果である。

 台湾に親しみを感じる理由として「台湾人が親切、友好的」であるというのが77・6%。また、台湾を「非常に信頼できる」と答えた人は13・5%、「信頼できる」は49・6%で、合わせて約63%に上る。かなり高い割合と言っていいだろう。

 その一番の理由が「日本に友好的だから」の66・6%であったのは当然として「自由・民主主義などの価値観を有している」が53・7%あったことは注目されていい。

 さらに、日本と台湾との関係で最も懸念される問題の筆頭が「台湾海峡事情(台湾と中国との関係)による日本への影響」で36・2%あった。台湾も親中国派が少なくなく、親中国派が反日的になりやすいという事情を念頭に置いての回答と思われる。

 戦後最悪と言われる日韓関係や、覇権主義、全体主義の本性が表れた中国の存在が、調査に影を落としているようだ。

 ただ、台湾への親しみや信頼は、東日本大震災でどの国よりも多くの義援金を贈ってくれた国ということを含め、1972年の断交以後も続いてきた地道な交流の賜物であることは間違いない。