南極に新種のイソギンチャクが多数生息
棚氷下面に埋まって、米大学チームが発見
南極のロス海に張り出した棚氷の下面に小さなイソギンチャクが多数生息しているのが発見され、新種に分類された。米オハイオ州立大とネブラスカ大の研究チームが4日までに、米科学誌プロスワンに発表した。
このイソギンチャクは不透明な白色で、長さ2センチ弱の細長い形。体の大半は棚氷の下面に埋まっており、20~24本ある触手だけ海中に広げている。南極の海にイソギンチャクが生息することは昔から知られるが、氷に埋まって生息する種が見つかったのは初めて。
陸地を覆う氷床が海上に棚のように張り出した棚氷は硬く、このイソギンチャクがどのように入り込んだのかは不明。周辺の海では夏に動植物のプランクトンが非常に増えるが、具体的な餌や繁殖方法も謎だという。