小学6年の張本智和の快進撃、4回戦で阻まれる


全日本卓球で丹羽を驚嘆させた大器、力の差は歴然

小学6年の張本智和の快進撃、4回戦で阻まれる

男子シングルス4回戦、フォアハンドを打つ張本智和=14日、東京体育館

 小学6年の張本の快進撃はトップ選手の壁に阻まれて止まった。男子シングルス4回戦で、リオデジャネイロ五輪日本代表候補の丹羽にストレート負け。「ずっと相手のペースで試合が進み、攻めさせてくれなかった」。さすがに力の差は歴然としていた。

 対策は立てていた。しかし、丹羽はそれを見透かしたように回転のかけ方などを変えて対応。中盤以降は徐々に球筋に慣れ、強打も決まり始めたが、追いかける展開ではなすすべがなかった。

 裏を返せば、それだけトップ選手に警戒させ戦法を考えさせたということ。丹羽は「守備がうまい。速い球についてくる」と驚嘆。1回戦負けの昨年に比べ、身長が約10センチ伸びて大きくなった分、力負けせず、カウンターも使えるようになった。

 4月から日本オリンピック委員会(JOC)の選手強化事業「エリートアカデミー」に加わる。「とてもいい環境なので頑張る」。昨年は史上最年少でワールドツアー本戦出場を果たした。ジュニアのシングルスでも準決勝に進んだ大器は、一層進化して全日本の舞台に戻ってきそうだ。