森繁さん生誕100年をお祝い、500人以上集う
佐渡の銘酒「北雪」で鏡割り
昭和を代表する国民的俳優、故森繁久彌さんの「生誕100年をお祝いする会」が20日、東京・千代田区の東京會舘で開かれ、文化人や俳優ら500人以上が集まった。森繁さんは大正2年5月4日が誕生日、4年前の平成21年11月10日に亡くなった(享年96)。この間、文化勲章受章、国民栄誉賞受賞など多数の栄誉に輝いている。
発起人を代表して、女優の司葉子さんが「先日、夢に森繁先生が出て『おい、葉子、ぼくのことを忘れてないか』と言われ『いつも(私のそばに)いて、見えてますよ』と声をかけました。今日は先生の大好きだった佐渡の寒ブリ3本が届いています」とあいさつし、森繁さんを偲(しの)んだ。
続いて、森繁さんの筆となる新潟県佐渡の地酒「北雪」の文字を記した3樽(たる)が用意され、北大路欣也、大村崑、西郷輝彦、樹木希林、黒柳徹子、中村玉緒、中村メイコ各氏らが鏡割りを行った。
壇上では歌手の加藤登紀子さんが、集った人たちと一緒になって「知床旅情」を歌い、森繁久彌100の肖像、交遊録スライドが上映された。
その後、「私と森繁さん」発起人トークが行われ、俳優の里見浩太朗さんは「先生は粋なことが大好きだった。芝居につながる遊びも盛んで、端唄、都々逸、小唄はずいぶんよくご存知だった」と思い出を語った。
この日、会場では佐渡コーナーが設置され、会場の人たちに寒ブリの刺し身が提供された。森繁さんが佐渡汽船名誉船長だった縁から佐渡汽船CM、佐渡日記などのCD、森繁さん関連の新聞記事などが掲出された。