独走39年ぶり、青学大が箱根駅伝で2連覇


復路も制し圧倒的力示し完勝、全日本大学駅伝の敗戦糧に

独走39年ぶり、青学大が箱根駅伝で2連覇

ガッツポーズでゴールする青学大のアンカー渡辺=3日、東京・大手町

独走39年ぶり、青学大が箱根駅伝で2連覇

2年連続の総合優勝を達成し、選手たちに胴上げされる青学大の原監督(中央)=3日、東京・大手町(代表撮影)

 優勝候補の本命による、横綱相撲のような展開だった。往路を制した青学大が、復路も危なげなく一人旅を続けて連覇。全区間で首位を譲らない39年ぶりの快挙を、長い箱根の歴史に刻んだ。

 2位東洋大に3分余りの差をつけてスタートした復路。唯一の懸念材料は山下りの6区を託した小野田だったが、「信頼されていない。気楽に走った」という怖いもの知らずの1年生が、区間2位で走って2位との差を逆に1分以上広げた。「ここでほぼ優勝を確信した」と原監督。後輩の頑張りに奮起した7区の小椋、8区の下田は連続区間賞。独走態勢を固めてアンカーの渡辺利が歓喜のゴールへ突き進んだ。

 初優勝した昨季のメンバーが多く残り、「今年も楽勝という雰囲気」(原監督)が一変したのは昨年11月の全日本大学駅伝。東洋大に敗れて2位となり、冷や水を浴びせられた。監督は「去年のチームと比べ、本来の方針でない減点方式の指導をしていた」と反省し、選手たちも準備不足やエースに頼っていた意識を見直した。小椋は「自分のところで勝負をつけてやる、という気迫が表れるようになった。全日本に負けて引き締まった」と振り返る。本番の箱根。足元を見詰め直した青学大は全10区間中6区間で1位と圧倒した。

 「追われる身になって初めて経験した」(原監督)という重圧を克服しての栄冠。主将の神野は「昨年は終わってみたら勝っていたけど、今年は本気で狙いにいった。昨年以上の喜び」と連覇の価値を強調した。