大丸心斎橋本館、建て替えのため営業終了
米建築家ヴォーリズの代表作が再開発で姿を消す
J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店が運営する大丸心斎橋店本館(大阪市中央区)が、建て替えのため30日で営業を終了する。国の重要文化財に指定されている神戸女学院大校舎(兵庫県西宮市)などを手掛けた米国出身の建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズの代表作の一つとして知られるが、完成から80年以上がたって老朽化も進み、再開発で姿を消す。
心斎橋店本館は1922~33年に段階的に完成。老朽化から給排水管の維持や耐震性の確保が課題となり、Jフロントは今年7月、本館の建て替えを発表。来年2月に解体工事を始め、2019年秋に新本館を開業する計画だ。建て替えでは、歴史的価値のある御堂筋側外壁や内装の一部を保存、活用する。
心斎橋店では30日まで、同店の「回顧展」や「売り納め」セールを開催。本館の営業終了後は、隣接する北館と南館で営業を続ける。