カナダから受注した初の商業衛星、打ち上げ成功


改良型H2Aロケットで、種子島宇宙センターから

カナダから受注した初の商業衛星、打ち上げ成功

カナダの通信放送衛星を搭載して打ち上げられ、上昇を続けるH2Aロケット29号機=24日午後、鹿児島県・種子島宇宙センター

 三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は24日午後3時50分、海外から初めて受注した商業衛星を搭載した改良型H2Aロケット29号機を、鹿児島県・種子島宇宙センターから打ち上げた。衛星は約4時間半後にロケットから分離され、目標の軌道に投入された。打ち上げは成功した。

 H2Aは23機連続の成功で、成功率は96・6%になった。改良型の投入によって、三菱重工などは厳しい競争が続く国際市場で受注増を目指す。

 商業衛星は三菱重工が2013年9月、カナダの衛星運用大手テレサットから初めて受注した通信放送衛星「テルスター12V」で、高度約3万6000キロの静止軌道で運用される。

 29号機は午後3時23分に打ち上げ予定だったが、警戒区域内に船が進入したため準備作業を一時中断。打ち上げは27分遅れた。