今や<良識の府>という言葉も死語化している…
今や<良識の府>という言葉も死語化しているとはいえ、何とも不可解なのが参院自民、民主両党幹部による<手打ち>。新聞も産経以外は問題発生そのものを報道せず、24日の<手打ち>も小紙を含め短信扱いでお茶を濁した。
安全保障関連法案が17日に参院特別委員会で採決された際、委員会室後方で、自民党の大沼瑞穂議員(36)が民主党の津田弥太郎議員(63)に背後から羽交い締めにされて後ろに引きずられ、倒されて負傷するという暴行を受けた問題である。
産経はコラム「編集日誌」(24日付)でも「セクハラ暴行疑惑の究明を」と求めた。さらに28日付「政論」では参院自民の弱腰対応に「これがうやむやに終われば国会は何でもありの無法地帯と化し、国権の最高機関の権威は地に落ちるだろう」と批判。
民主党には「このままでは、女性の人権を大切に扱う党方針が有名無実化する」と警告し「津田氏の行為は個別に精査し、しかるべき処分」を求めた。真っ当な言論である。
津田氏の行為については、すでに動画サイトのユーチューブでありのままが公開されている。例えば、グーグルで「民主党津田弥太郎議員 暴行映像」で検索すると、<ガールズちゃんねる>で「拡大した動画」が見られる。
新聞が報道しなくても、一部始終が手に取るように分かる。それだけに、この問題を政党の打算で放置するならば、与党も野党も新聞も信用を失墜するだけである。