<くらがりへ人の消えゆく冬隣>角川源義。…
<くらがりへ人の消えゆく冬隣>角川源義。夕方4時半の待ち合わせで外に出て、もう辺りが真っ暗なのに驚くこのごろである。今年もあと2カ月を切り、立冬が明後日に控えている。
先々月下旬の10日間に行われた今年の秋の交通安全運動は、期間中の交通事故による死亡者が昨年より4人減り121人。106人だった一昨年に次ぎ、過去2番目に少ない結果を残したが、課題の子供と高齢者の事故防止では、15歳以下の死者は昨年より2人多い4人、65歳以上の死者は3人多い56人と果たせなかった。
それでも死者の総数が減ったのは「薄暮」対策を強化した成果。日没の前後1時間ずつの「薄暮」の死者数が毎年、9月以降に急増するので、この時間帯の注意を呼び掛けるなどした。
その結果、夜間に歩行中の死者が昨年比10人減の17人と大幅に減少したことが大きい。9月の死者数も366人で2人減とわずかに下回った。警察庁は「対策の強化で期間中の死者数は減ったが、今年の累計は昨年を上回っている」と引き締めた。
その昨年比で増加が続いてきた今年累計は10月末で3452人となり、ようやく昨年より23人減少に転じた。
10月の死者数が378人で、昨年より59人少ないという大幅減となったからだ。危ういと危惧してきた交通事故死者数の12年連続前年比減の達成は、事故の増える師走、年末にかけてがカギを握る。