浦和が無敗で第1ステージV、16戦無敗の歓喜


梅崎が前半に先制ゴール、窮地で成長の証し

浦和が無敗で第1ステージV、16戦無敗の歓喜

第1ステージ優勝を決め、トロフィーを掲げて喜ぶ浦和の選手ら=20日、ノエスタ

浦和が無敗で第1ステージV、16戦無敗の歓喜

前半、先制ゴールを決め、喜ぶ浦和の梅崎=20日、ノエスタ

 1点リードの後半30分だった。宇賀神が2枚目の警告を受けて退場。浦和は1人少ない状況に陥ったが、ピッチに流れる不穏な空気をよそに、守備陣が集まると槙野が一声。「ここが勝負どころ。自分たちは試されている」

 ここ2シーズンは最後に優勝争いから脱落した。昨季は優勝に王手をかけながらの無念。不名誉な「勝負弱い」などというレッテルを振り払う格好の場面と知っていた。

 両サイドハーフが下がり、5バック気味になったが、果敢に前に出てボール奪取も狙った。3人の連係で武藤がシュートに持ち込んだ。後半39分に追い付かれ、ロスタイムは6分間。試練を乗り越え、歓喜の終了の笛を聞いた。

 舞台の神戸は、リーグ戦5連敗中の「鬼門」だった。この日も長い芝でボールが走らず、前半は相手にチャンスを多くつくられた。だが辛抱して、27分に武藤のクロスに走り込んだ梅崎が先制点。主将の阿部は「我慢強くなった。攻撃も守備も、そこが変わった」。

 実は後半ロスタイムの最中に、G大阪が先に引き分け、負けても優勝の状況だった。ベンチに下がっていた柏木は「出ている選手は知らなかった。無敗で終わりたかったから」。開幕からの無敗も16試合に伸ばしたが、勝利への欲求は尽きない。鹿島時代に年間優勝経験がある興梠は「喜びは半減」。早くも第2ステージの戦いに目を向けた。