来年日本開催のサミットを「伊勢志摩」で
安倍首相が表明、「日本の原風景」と自然・伝統をアピール
安倍晋三首相は5日、日本で2016年に開催される先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)を三重県志摩市で開催することを決めた。欧州訪問に先立ち、羽田空港で記者団に明らかにした。志摩市は伊勢神宮(同県伊勢市)に近く、首相は「伊勢志摩サミット」と命名した。
首相は志摩市を選んだ理由について「日本の原風景とも言える美しい自然がある。日本のふるさとの情景をリーダーたちに肌で感じてもらいたい」と説明した。
伊勢神宮に関し、首相は「悠久の歴史を紡いできた。日本の精神性に触れていただくには大変良い場所だ。荘厳でりんとした空気を共有できればよい」と述べ、各国首脳とともに訪れたいとの考えを示した。
伊勢志摩サミットは、志摩市の英虞湾に位置する景勝地の賢島で開かれる。本土とは2本の橋のみでつながれ、警備面で有利とされていた。首脳会議の会場は、同島にある志摩観光ホテルが想定されている。
首脳会議の誘致には、志摩市のほか、仙台市、新潟市、長野県軽井沢町、浜松市、名古屋市、神戸市、広島市の7自治体も名乗りを上げていた。首相は「それぞれ素晴らしい特色を持った候補地だ」と記者団に強調。首脳会合に先立って開催される外相、財務相などの閣僚会合の場所は、この7自治体の中から検討する意向を示した。