ネットトラブルの対処、スマホ用アプリで学ぶ


ネットマナーをクイズ形式で、岐阜の高校生らが開発

ネットトラブルの対処、スマホ用アプリで学ぶ

ネットのトラブル対処法を学べるアプリと、開発した田口賢治さん(右から2人目)ら岐阜県立大垣商業高校情報科OB=3月31日、岐阜県大垣市の同校

 インターネットを使ったいじめなどのトラブルが問題化する中、対処法を学べるスマートフォン用アプリを高校生が開発した。身近で起きそうなケースを例示し、クイズ形式でネットのマナーを学べるよう工夫した。開発メンバーは「アプリで正しいネット知識を身に付けて」と話している。

 アプリは「ねっととらぶるばすたぁ」。今年2月、岐阜県立大垣商業高校情報科の当時の3年生17人が、岐阜市のアプリ開発会社の支援を受け完成させた。アップルのサイトから無料で入手できる。

 県教育委員会でネットトラブルに対応が必要との声が高まり、構想が浮上。「生徒が主体的に問題解決に取り組むのが望ましい」との考えから、アプリの開発実績がある同校に白羽の矢が立った。

 アプリは「無料通話アプリ」「メール」など6項目について、それぞれ4択式のクイズ4~6問を用意。「無料通話アプリで仲間外れにされたらどうしますか?」というクイズでは、①1人で悩む②相手と敵対する③保護者や先生に相談し、仲間外れにされた理由や今いるグループが適切か考える④やり返す-から正解を選ぶ(答えは③)。

 各項目で全問正解し、トップ画面の「トラブル解決辞書」のボタンを押すと、対処のポイントやアドバイスが読める。アプリの起動中はオリジナルのBGMが流れる。

 開発メンバーの一人で4月から専門学校に通う田口賢治さん(18)によると、楽しみながら学べるようゲーム的な要素を採り入れたが、「リアルな問題を作るのが難しかった」という。

 田口さんは「スマホを買い与える親もアプリを通して子どもの世界を知り、トラブルに気を付けてほしい」と話している。