「立山黒部アルペンルート」5カ月ぶり全線開通
高さ19メートル雪の壁、北アルプス貫いて富山-長野両県結ぶ
北アルプスを貫いて富山、長野両県を結ぶ「立山黒部アルペンルート」が16日、冬期閉鎖を終え約5カ月ぶりに全線開通した。標高2450メートルの富山県立山町室堂では、雪の壁「雪の大谷」が登場。快晴の北アルプスに訪れた観光客らの歓声が響いた。
バスなどを運行する立山黒部貫光(富山市)によると、今年は雪が多く、雪の壁は昨年より4メートル高い19メートルを記録した。2006年以来9年ぶりの高さで、雪の大谷は6月下旬ごろまで楽しめるという。
3月に開業した北陸新幹線を利用し、神奈川から友人と訪れた会社員鈴木静香さん(24)は「(壁は)思ったよりずっと高い」と興奮。香港から来たテミー・イップさん(50)は「初めて来たが、雪山が本当にきれい。香港の人はみんな好きだと思う」と笑顔を見せた。
アルペンルートは、富山地方鉄道の電鉄富山駅(富山市)とJR信濃大町駅(長野県大町市)の間85・9キロをケーブルカーやバス、ロープウエーなどで結ぶ観光路。立山黒部貫光は11月末までの営業期間に100万人の観光客を見込んでいる。