天野浩さん「楽しみ」、スウェーデンに出発
妻の香寿美さんと中部国際空港から、授賞式には子供2人も出席
青色発光ダイオード(LED)の開発でノーベル物理学賞を受賞する名古屋大の天野浩教授(54)が5日、スウェーデンのストックホルムで開かれる授賞式に向け出発した。出発に先立ち、愛知県の中部国際空港で記者会見した天野さんは「発表から2カ月たち、立ち止まって考える暇がないくらい、いろいろな経験をした。緊張はするが、久しぶりに会える人もいて楽しみ」と意気込みを語った。
授賞式は現地時間10日午後(日本時間11日未明)に行われる。
現地では授賞式の他にもさまざまな行事が行われ、高校の訪問も予定されている。天野さんは高校生との対話を楽しみにしており、「(若い人を)勇気づけるようなメッセージを伝えたい」と語った。
天野さんは愛用のオレンジ色のウエストポーチを身に着けており、「授賞式で許されれば着けたいが…。聞いてみます」と会見場を沸かせた。
会見には一緒に現地に向かう妻香寿美さん(54)も同席。「普段身に着けることがないような衣装までそろえなければならず、準備は楽ではなかった」と、慌ただしかった日々をうれしそうに振り返った。
授賞式には子供2人も出席するが、家族そろっての海外旅行は初めて。天野さんは「普段から正月か夏休みぐらいしか会う機会がないので、本当に楽しみ」と話し、香寿美さんは「家族みんなで祝いたい」と笑顔で応じた。