熊本県の阿蘇地域、「世界ジオパーク」に認定


島根県の隠岐諸島に続き国内7件目認定

熊本県の阿蘇地域、「世界ジオパーク」に認定

世界的に貴重な地質、地形がある「世界ジオパーク」に選ばれた熊本県の阿蘇地域=同県阿蘇市

 世界的に貴重な地質、地形がある地域を認定する国際機関「世界ジオパークネットワーク」(GGN)は23日、カナダで開かれた会議で、熊本県の阿蘇を世界ジオパークに選んだ。国内地域の認定は、島根県の隠岐諸島に続き7件目となる。

 世界ジオパークは、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が支援する国際的プログラム。GGNの審査を受け、加盟が認められた地域が世界ジオパークとなる。

 阿蘇地域では、2009年5月に地元自治体などが「阿蘇ジオパーク推進協議会」を設立し、GGN加盟を目指して取り組みを進めてきた。国内機関「日本ジオパーク委員会」の推薦を受け、同協議会が13年12月、GGNに阿蘇の加盟申請をしていた。

 阿蘇は熊本県の北東部に位置する高原地帯。数十万年にわたる火山活動で形成された世界有数の巨大なカルデラ地形などが特徴で、09年に日本ジオパークに認定されている。

 国内ではこれまでに、洞爺湖有珠山(北海道)、糸魚川(新潟県)、山陰海岸(京都府、兵庫県、鳥取県)、隠岐諸島(島根)、室戸(高知県)、島原半島(長崎県)の6カ所が世界ジオパークの認定を受けていた。

 熊本県の蒲島郁夫知事は「阿蘇の皆さんと喜びを分かち合いたい。県も(GGN加盟を)大いに活用して、阿蘇の魅力を世界に発信していきたい」とするコメントを発表した。