ソフトバンク、低価格のスマホを発売
米スプリントと「アクオスクリスタル」を共同開発
ソフトバンクモバイルは18日、子会社で米携帯電話3位のスプリントと共同開発した独占モデルのスマートフォン「アクオスクリスタル」(シャープ製)を29日に発売すると発表した。スプリント買収による統合効果を初めて発揮することになり、日米で販売することで単価を引き下げ、消費税率引き上げ後に伸び悩む国内携帯市場をてこ入れする。これを受け、NTTドコモやKDDI(au)も冬商戦以降に対応を迫られそうだ。
国内携帯市場では、米アップルの「iPhone(アイフォーン)」などの世界共通端末が主力商品となっており、料金以外に顧客にアピールする点は少ない。こうした中で、「ソフトバンクグループのみの独占モデル」(マーケティング戦略統括部)で顧客にアピールする。
新端末は、日米での大量調達により、端末価格は5万円前後と、他社の同クラスのスマホよりも1万5000~3万円ほど安くすることを可能にした。また、外枠を極限まで薄くして全体が画面のような、新鮮な感覚を覚えるよう設計。さらに、米音響機器大手ハーマンインターナショナルの高音質技術を採用して、性能面でも差別化を図った。
米国では携帯4位のTモバイルUS買収を断念したことを受け、今回の低価格の共同開発端末などを武器に巻き返しを図る考えだ。