沖縄県護国神社、「慰霊の日」で英霊顕彰


昨年に続き殉国学徒顕彰祭も

沖縄県護国神社、「慰霊の日」で英霊顕彰

「殉国沖縄学徒顕彰六十九年祭」で沖縄学徒の遺文を奉読する学生たち=23日、沖縄県護国神社本殿で

 沖縄全戦没者慰霊祭が23日、沖縄県護国神社(那覇市、加治順人宮司)で行われ、遺族や団体役員ら約150人が参加、正午の時報にあわせて黙祷し、英霊に感謝の誠を捧げた。

 慰霊祭では加治宮司が祭文を奏上、先の沖縄戦で「老人、婦女子らが国の為に命を懸けて戦った」と英霊を称(たた)えた。

 続いて、同神社社務所で地元大学生のサークル「沖縄から日本を考える学生の会」(代表、外間完信・琉球大学4年)が主催する「島守(しまもり)・防人(さきもり)に感謝する集い」が開催され、沖縄学徒殉教者に感謝を捧げた。

 集いでは、英霊にこたえる会沖縄県本部会長の仲宗根義尚氏が遺族代表として沖縄戦での体験談を語った後、元靖国神社広報課長の大山晋吾・波之上宮禰宜(ねぎ)が講演。沖縄学徒の遺文を紹介し、「(慰霊の日は)本来は慰霊祭ではなく、顕彰祭としなければならない。悲しみではなく、日本人の誇りを取り戻す日であるべきだ」と語った。

 集いに続いて、護国神社社本殿で「殉国沖縄学徒顕彰六十九年祭」が開催され、地元学生が沖縄学徒の遺文を奉読するとともに祭文を奏上した後、参加者全員が「沖縄に捧げる歌」を斉唱した。殉国沖縄学徒顕彰祭は毎年、慰霊の日に靖国神社で開催されており、沖縄で行われるのは昨年に続き2度目。