日本、ギリシャ戦で信念の攻撃サッカー通じず
日本引き分けで絶体絶命、決勝Tは次戦勝利が条件
第2戦でも、日本の攻撃サッカーは威力を発揮できなかった。初戦でコートジボワールに敗れ、続くギリシャ戦では0-0の引き分け。16強入りした前回の南アフリカ大会から、攻撃サッカーでより高いレベルを目指した日本代表が、1次リーグ突破へ絶体絶命のピンチに立たされた。
16本のシュートは、ゴールに届かなかった。重視したのはサイド攻撃。左サイドから中央に切り込む動きが持ち味の香川真司を先発から外し、縦を突く動きが持ち味の岡崎慎司、大久保嘉人を両サイドに配置する大胆な策に出た。それでも、前半に1人退場者を出し、さらに守備を固めてきた相手を最後まで崩せなかった。
昨年6月のW杯出場権獲得後、日本代表は何度も壁にぶつかり、そのたびにはい上がった。コンフェデレーションズ杯初戦で、ブラジルに完敗。続く第2戦はイタリアに3-4で敗れたが、積極的な攻めで日本の進路を鮮明に示した。
昨年10月の欧州遠征では、W杯出場を逃したセルビアとベラルーシに無得点で連敗。しかし11月の欧州遠征では、見違えるような攻撃サッカーを展開。W杯に出場するオランダと2-2で引き分け、ベルギーには3-2で競り勝った。
日本代表の主力の多くは、南ア大会後に欧州でプレーし、鍛えられ、高いレベルで自信をつかんだ選手たち。初戦を終わった長友佑都は「4年間このためにやってきて、今までにないぐらい悔しい」、W杯初出場だった香川真司も「力を出せなかったのが、自分の実力」と悔しがった。だが、大舞台で反発力は示せなかった。
1次リーグ最終戦、相手のコロンビアは既に1次リーグ突破を決めた。「相手がどの選手を起用するかは分からないが、日本がやることは分かっている。2試合とは違う試合をする」とザッケローニ監督。信念を貫き、決勝トーナメント進出へわずかな望みに懸ける。(ナタル時事)