国立西洋美術館本館、3度目の世界遺産審査へ


フランスや日本などが共同推薦枠で、16年登録目指す

国立西洋美術館本館、3度目の世界遺産審査へ

建築家ル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館=東京都台東区の上野公園

 2016年の世界文化遺産登録に向け、東京・上野の国立西洋美術館本館が、国連教育科学文化機関(ユネスコ)に審査されることになった。文化庁によると、26日までに、同館を含むフランス人建築家ル・コルビュジエの建築作品17件を、フランスや日本など関係7カ国が共同推薦することで合意した。3度目の審査となる。

 両国などが過去2度推薦したが、09年の世界遺産委員会は追加資料を求める「情報照会」を決議。構成資産を見直した11年の審査でも、推薦書の大幅な改定が必要な「登録延期」とされた。今回、新たにインドの作品を加えるなどし、フランスの推薦枠を使う。

 文化遺産の推薦枠は各国が年1件とされ、16年に審査される日本の候補は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎県)が有力視されている。