災害対応ロボット「櫻壱號」、原電が導入
千葉工業大と試作品モデルメーカーの日南が開発
千葉工業大と試作品モデルメーカーの日南(神奈川県綾瀬市)は17日、災害時に現場を偵察できるロボットを開発し、日本原子力発電の原子力緊急事態支援センターに導入されることになったと発表した。日南は今後、後続機を開発、製造して販売する。
このロボット「櫻壱號(さくらいちごう)」は無線や有線による遠隔操作で凹凸のあるベルトを動かし、急な階段や狭い場所を移動して高性能カメラで災害現場を撮影したり、放射線や温度などを測定したりできる。取り外し可能なバッテリーで8時間動き、防水・防塵(ぼうじん)機能があるため、活動後に機械で除染できる。
千葉工大の古田貴之未来ロボット技術研究センター所長は東京・霞が関の新エネルギー・産業技術総合開発機構分室で実物を紹介し、「高性能カメラは重さ1・5キロ以上あり、高い位置に取り付けてあるが、倒れることはない」と説明した。千葉工大のロボットは「クインス」が東京電力福島第1原発事故後に建屋内で活用された実績がある。