羽田空港の国際線発着枠、5割増便
昼間発着枠が拡大、1日当たり約80便
羽田空港の国際線発着枠が30日、大幅に拡大され、航空各社が新設・増便路線の運航を始めた。枠の拡大により、中国や韓国などの近距離路線に加え、欧州や東南アジアに向かう路線も昼間に発着するようになり、羽田の国際線は5割増の1日当たり約80便となる。地方空港からの乗り継ぎ客や、都心のビジネスマンの利便性が高まる。
発着枠が増えたのは、昼間時間帯(午前6時~午後11時)。国土交通省は、11便を全日本空輸に割り当てる一方、公的支援を受け再生した日本航空には「競争環境のゆがみを防ぐため」として5便にとどめた。日航は昼間時間帯の不利を補うため、深夜早朝時間帯にホーチミン線を運航する。
ベトナムの首都ハノイへ向かう全日空第1便は、乗客208人を乗せ出発。篠辺修社長は「今まで以上に東南アジアが近くなる。世界各都市へその日のうちに到着可能だ」と強調し、「(東京五輪の)2020年までにさらに(路線を)拡大できればいい」と語った。
日航の植木義晴社長は、ロンドン行き第1便(乗客179人)を見送った後、「訪日外国人が今年も増えている」と指摘し、滑走路増設など発着容量の一層の拡大を検討すべきだと主張した。