地域対立、英国発祥の球技「クロッケー」で決着


川の読み方めぐり論争、命名権は次回対戦までの期間限定

地域対立、英国発祥の球技「クロッケー」で決着

英国発祥の球技「クロッケー」=2020年5月、ブライトン(AFP時事)

 英東部を流れる川の読み方をめぐって長年論争する二つの地域が、日本のゲートボールの原型とされる英国発祥の球技「クロッケー」で決着をつけた。地域対立の珍しい解決法だが、この「命名権」はあくまで次回対戦までの期間限定。両地域は来年も相まみえるという。

 川の名前は「Nene」。読み方は地域で異なり、上流のノーサンプトンでは「ネン」、隣接する下流のピーターバラでは「ニーン」と発音している。双方が自らの正しさを主張し、論争は何百年にもわたるとされる。

 ピーターバラ側が「この論争の決着をつけるには、スポーツという剣闘士の舞台が最適だ」と勝負を要求。両地域を代表するクロッケークラブが16日に対戦した結果、ノーサンプトンが7対2で勝利し、少なくとも1年間は双方で「ネン」と発音することが決まった。

 ノーサンプトンのクラブは声明で「最も重要なのは、この勝利でわれわれが自慢する権利を得たことだ」と鼻高々。敗れたピーターバラのクラブのポール・へザリントン会長は「来年には川の命名権を取り戻したい」と雪辱を誓った。(ロンドン時事)