中国、エベレスト山頂に「分離線」を設置へ


ネパールのコロナを警戒、混み合う登山シーズンを前に懸念

中国、エベレスト山頂に「分離線」を設置へ

ネパール側から望むエベレスト=4月25日(AFP時事)

 中国は、ネパールとの国境にまたがる世界最高峰エベレストの山頂に、登山者から新型コロナウイルス感染が広がらないよう「分離線」を設置する方針を明らかにした。国営新華社通信が9日、報じた。

 ネパールは現在、激しい感染拡大に見舞われている。ネパール側にあるベースキャンプではここ数週間で30人以上の登山者が体調不良を訴えて下山。混み合う登山シーズンを前に懸念が広まる。

 中国当局者は、山中や山頂で登山者同士の接触を回避する「厳しい防疫対策を取る」と述べた。ただ、詳細は明らかにされていない。

 中国側では今シーズン、中国人21人が登頂を認められた。一方、コロナ禍で観光業が大打撃を受けたネパール側は今年、記録的な数の登頂許可を出している。(北京AFP時事)