映画「エージェント:ライアン」
CIAエージェント誕生の物語
CIA(米中央情報局)エージェント、ジャック・ライアンを主人公にした作家トム・クランシーのシリーズ作品は、16作品目が今年刊行予定だ。国際情勢を背景にしたドラマは、専門の研究者も驚嘆するほど。
昨年10月そのトムが急逝した。追悼の意味を込めてジャック・ライアンの誕生を描いた映画「エージェント:ライアン」が公開される。同作は、原作には無かったリブート作品。
ジャックは投資銀行で情報分析能力を武器にコンプライアンスを務めているが、裏の顔は、世界を動かす経済界の不審な資金の流れを探るCIAアナリスト。
ある日、ジャックは、モスクワの投資会社チェレヴィン・グループが不穏な動きをしていることに気付く。そのことをCIAの上官ハーパーに報告すると、現地へ飛ぶよう命じられる。
グループの代表チェレヴィンと会ったが、証拠に結び付く痕跡は消されていた。ホテルに戻ると、パリで会うはずの医師でフィアンセのキャシーがいた。その夜、キャシーの協力で不穏な資金の正体をつかむためハイテクビルに侵入し、18時間後に起きる世界規模の同時多発テロ計画の証拠をつかむ。(佐野富成)