北朝鮮が長距離ミサイル発射、日本は独自の制裁措置を


 元拓殖大教授・吉原恒雄氏の話 北朝鮮は1月6日の地下核実験で核爆弾の小型化にめどが付いたとみており、今回の弾道ミサイル発射でも精度を高めた。

吉原恒雄氏

 日本では北朝鮮の核関連開発力をばかにする向きがあるが、これは間違っている。北の英才教育を受けた技術者が海外で研究を行い成果を持ち帰っている。北にシンパシー(共感)を持つ日本の技術者の協力も見逃してはいけない。

 私は北朝鮮の山間にある地下施設を見たことがある。大規模な施設で、この中に工場や軍事基地がある。液体燃料も貯蔵してあり、基地内で移動式中距離弾道ミサイル「ムスダン」に注入し、地上に移動し山間部に潜みながら発射態勢を取る。北のミサイルが、いつ、どこから、どこに飛んでくるか察知するのは困難だ。米国の偵察衛星の情報に頼っているが、これでは対処が遅れる。日本も自前の偵察衛星を持つべきだ。

 日本は北に対し強い制裁措置を取るべきだ。拉致問題解決の支障になると懸念する声もあるが、むしろ制裁強化で人質は戻ってくると考える。