世界サミット2022が開幕 各国指導者らが平和を討議


「世界サミット2022」の開会式で演説するマイク・ペンス前米副大統領

「世界サミット2022」の開会式で演説するマイク・ペンス前米副大統領

 世界平和実現のため各国の指導者らが集う「世界サミット2022」が11日、国連NGOのUPFとカンボジア政府の共催で開幕した。開会式は韓国・ソウルのメイン会場と韓国国会図書館、日本の会場を中継でつなぎ、世界各国から前現職首脳や宗教指導者らが参加。

 オンラインを含め194カ国の約40万人(主催者発表)が視聴した。サミットは「朝鮮半島の平和に向かって」をテーマに3日間にわたって行われ、最終日に決議文が採択される予定。

 開会式では、潘基文前国連事務総長と共同で組織委員長を務めるカンボジアのフン・セン首相が開会のあいさつを行ったほか、スティーブン・ハーパー元カナダ首相やエフード・オルメルト元イスラエル首相らがスピーチした。

 米国のマイク・ペンス前副大統領は、2018年にシンガポールで行われた米朝首脳会談について「会談の結果、北朝鮮のミサイル開発、発射実験が中断され、両国は平和のために対話を続けることができた」と強調。また朝鮮半島の平和のためには米国の協力が不可欠だとし、「米軍は継続して韓国に駐屯し、平和を守っていく」と訴えた。

 日本会場から中継であいさつした原田義昭元環境相は「北東アジアの平和と安全にとって最大の脅威は、アジアの覇権を握ろうとする中国の野望だ」と指摘。中国を阻止する手段として、日米が支持する自由で開かれたインド太平洋地域の重要性や、日米豪印4カ国の枠組み「クアッド」を挙げ「同じ価値観を共有する国として韓国もこれに加わることを望んでいる」と語った。

 サミットの期間中には有識者らによるシンクタンクフォーラムのほか、世界平和や紛争解決、環境保全などに貢献した個人や団体を表彰する「鮮鶴平和賞」の授賞式が行われる。