ローマ法王、難民に寛大な対応を呼び掛ける


クリスマス恒例のメッセージ、シリア内戦終結に期待

ローマ法王、難民に寛大な対応を呼び掛ける

25日、バチカンのサンピエトロ大聖堂のバルコニーで、手を振るフランシスコ・ローマ法王(AFP=時事)

 フランシスコ・ローマ法王は25日、カトリック総本山バチカンのサンピエトロ広場を埋めた数万人の信者らを前に、クリスマス恒例のメッセージを読み上げた。法王はこの中で、欧州に押し寄せる難民らへの寛大な対応や各地の紛争解決への努力を呼び掛けた。

 法王は、極度の貧困や紛争を逃れた難民らが過酷な移動を強いられている現状を指摘。「難民らが尊厳ある未来を実現し、社会に統合するための手助けをしている人々や国家」をたたえた。

 また、国連安保理が先週、多くの難民を生んでいるシリア内戦の解決に向けた交渉を求める決議を採択したことに言及。「この合意が一刻も早い戦闘停止と、極めて深刻な人道状況の改善につながるよう祈る」と強調した。

 パリなど各地で続いた「残忍なテロ行為」にも触れ、被害者らに同情を寄せた。(ベルリン時事)