なでしこが理想の形から2得点、決勝T一番乗り


女子W杯で、鮫島・菅沢がゴール、攻撃に手応え

なでしこが理想の形から2得点、決勝T一番乗り

カメルーンに勝ち、ハイタッチで喜ぶ澤(中央)、宮間(右端)ら=12日、カナダ・バンクーバー(時事)

なでしこが理想の形から2得点、決勝T一番乗り

カメルーン戦の前半、頭でゴールを決める菅沢=12日、カナダ・バンクーバー(時事)

なでしこが理想の形から2得点、決勝T一番乗り

カメルーン戦の前半、先制点を決め笑顔の鮫島(左から2人目)。左端は大儀見=12日、カナダ・バンクーバー(EPA=時事)

 流れるような攻撃で決勝トーナメント進出を引き寄せた。5月の強化試合から、得点力不足の課題を抱えていた日本がW杯2戦目で進歩を見せた。

 「両サイドがキーになると思った」と佐々木監督。右MFに川澄を、左MFに鮫島を先発起用した。サイドチェンジで揺さぶりながらスペースを突く狙いだった。前半6分、すぐに理想の形は訪れた。

 右サイドを連係で崩し、川澄が速いクロスを中央に送ると、大儀見が相手DF2人を引きつけながらボールを流す。「あそこは触れば入るだけの球だった」。ノーマークの中、走り込んだ鮫島が左足で合わせて先制した。

 2点目も狙い通りだった。前半17分、ショートコーナーから宮間が上げたクロスを菅沢が頭で押し込む。相手守備陣が遠いサイドの対応に難があるのは事前に映像で研究していた。「あのプレーは練習していた」と菅沢は明かした。

 後半はカメルーンの猛攻に押し込まれる展開となり、90分間を通しては反省も残る。それでも連動性のある攻撃から得点が生まれたことは今後を見据えると明るい材料になる。「いろんな意味で経験ができた試合」と佐々木監督。大会を通じての成長を目指すなでしこにとっては、結果だけでなく、確かな手応えも得た一戦になった。(バンクーバー時事)