創業者の夢「ホンダジェット」が日本初飛行
故本田宗一郎氏が航空機への参入を宣言して半世紀余りで実現
ホンダが米国で開発してきた小型ビジネスジェット機「ホンダジェット」が23日、日本上空を初飛行し、羽田空港に着陸した。創業者の故本田宗一郎氏が1962年に航空機への参入を宣言してから半世紀余りで夢が実現した。今月25日~5月4日に国内5カ所で一般公開する。
羽田空港で記者会見した伊東孝紳社長は「性能や快適性で小型ビジネスジェットの新しいスタンダード(標準)を切り開く自信作だ」と語った。当面は欧米を中心に販売し、需要動向を見極めた上で日本にも投入したい考えだ。
ホンダジェットは最大7人乗り。胴体に取り付けるのが一般的なエンジンを主翼の上に置く独自の設計で、空気抵抗を軽減し機内も広くした。エンジンは米ゼネラル・エレクトリック(GE)と共同開発。同じクラスの小型機に比べ、燃費性能は約17%高いという。
価格は450万ドル(約5億4000万円)。既に欧米で企業経営者を中心に100機以上の受注があり、近く米国で型式証明を取得し、納入を開始する。
一般公開は今月25日に仙台空港、26日に神戸空港、29日に熊本空港、5月2~3日に岡南飛行場(岡山市)、4日に成田空港。各空港でデモ飛行や機体展示を行う。