錦織圭、完璧なリターン、世界5位の風格
準々決勝を快勝で4強、準決勝はラオニッチと対戦
今年のシングルス2戦目。錦織の戦いぶりは完璧だった。第1セットは6-0と圧倒。第2セットもサービスゲームを簡単にキープし、相手のサービスを鮮やかなリターンで崩して6-4。わずか58分で押し切った。
世界ランク53位のトミックは強力なサービスが武器。だが、錦織は相手の勢いを利用するように、素早く踏み込んで、強烈なリターンショットでエースを奪った。ドロップショットなど多彩な攻めで、全く付け入る隙を与えず、第1セットを21分で制した。
握りを変えて改善したサービスも初戦に続いて好調。第2セットには時速199キロのエースを決めた。鋭い角度のストローク、軽快なフットワークでも持ち味を発揮。2試合で一度もブレークを許さず、真夏の暑さの中で体力を温存した。
「リターンが良くなると、ゲームにリズムができサービスが良くなり、ストロークも自分から詰められるパターンに持っていける。サービスはほぼパーフェクトで直すところはない」
錦織にとって、この大会は3年連続の4強。世界ランキング5位としては順当な結果だが、試合内容には四大大会王座を狙う実力者の風格が漂った。(ブリスベン時事)