「残念の一言」「気高く、優しく」


“健さん”死去に悼む声続々

「残念の一言」「気高く、優しく」

文化勲章親授式を終え、記念撮影する俳優の高倉健さん=2013年11月、皇居

「残念の一言」「気高く、優しく」

「居酒屋兆治」(©東宝)

 任侠(にんきょう)映画からスペクタクル大作、人情ドラマまで、戦後の映画史に強烈な足跡を残し、10日に83歳で死去した高倉健さん。武骨だが、不器用で情に厚い「男の中の男」を演じ続け、“健さん”と親しみを込めて呼ばれた銀幕の大スターの訃報に、知人たちからは悼む声が相次いだ。

 長年の盟友で、遺作となった2012年の映画「あなたへ」を撮った降旗康男監督は「残念の一言です。来春の撮影を楽しみにしていましたが、できなくなってしまいました。無念です」との短いコメントを出し、悲しみの深さを感じさせた。

 孤高のスターのイメージが強い高倉さんだが、撮影現場では気配りを欠かさなかった。「鉄道員(ぽっぽや)」で共演した広末涼子さんは「聞かせてもらった音楽、入れてもらったコーヒー、かけていただいた優しい言葉たち、力強く抱き締めてもらった思い出、全部忘れません」。妻役で共演した大竹しのぶさんは「豊かで素晴らしいことをたくさん教えていただきました。美しく、気高く、何よりも優しい健さんを一生忘れません」と悼んだ。

 「幸福の黄色いハンカチ」で共演した武田鉄矢さんは「どう受け止めていいのかぼうぜんとしている」。同作は武田さんの映画デビュー作。「俳優のお手本は健さんだった。僕のような素人に演じるということを教えてくれた。『よくやったな』ともう一度褒められたい」と目を潤ませた。

 「新幹線大爆破」の佐藤純彌監督は「高倉健さんは決して死なない気がして、訃報を聞いた時は、一つの時代が終わったことを実感しました」とその存在の大きさを表現した。

 東映の後輩で、「南極物語」で越冬隊員を共に演じた渡瀬恒彦さんは「ずっと親方のような存在でした。撮影で寝食を共にした2カ月が忘れられません」。「動乱」で共演した吉永小百合さんは「映画の世界で生きることの素晴らしさを教えていただいた方です。本当にありがとうございました」とコメントを出した。