日本が土壇場から逆転、五輪銀の底力発揮


アジア大会フェンシングで男子フルーレ団体が40年ぶり金

日本が土壇場から逆転、五輪銀の底力発揮

フェンシング男子フルーレ団体で優勝を決め、喜ぶ太田雄貴(左端)ら日本チーム=25日、韓国・仁川近郊(時事)

 銀メダルに輝いたロンドン五輪から2年。現在の実力を測る試金石となった決勝の中国戦で、日本が11点差をはね返す逆転勝利を収めた。40年ぶりの金メダルをもたらした太田は「中国には長い間勝っていなかった。このチームは本当に不思議な力を持っている」。五輪メダリスト3人は会心の勝利に、興奮を隠さなかった。

 ロンドン五輪個人金メダルの雷声、世界ランキング1位の馬剣飛らを擁する相手に序盤は苦戦したが、じりじりと追い上げた。太田が馬剣飛を11-5と圧倒し、千田が6連続得点でつなぎ、最後はエースの太田が45点目。控えの藤野を含めた歓喜の輪ができた。

 ロンドンで栄光を味わった後、今年の世界選手権は9位。全員が危機感を募らせ、世界ランク2位との勝負で底力を見せた。

 「このチームで勝てるという手応えをつかめた」と千田は言い、太田は「リオに向けていい形で入れる。期待してもらっていい」。沈滞ムードを払拭(ふっしょく)し、2年後の五輪に向けて自信を膨らませた。(時事)