くじら座の方向1000光年先「第2世代星」に


宇宙の初代巨星の痕跡か、日米チームがすばる望遠鏡で観測

くじら座の方向1000光年先「第2世代星」に

宇宙初代の巨大質量星が寿命を迎え、超新星爆発を起こした想像図。すばる望遠鏡の観測で、痕跡が残る「第2世代」の可能性がある星が見つかった(国立天文台提供)

 くじら座の方向に約1000光年離れた古い恒星を国立天文台のすばる望遠鏡(米ハワイ島)で詳細に観測したところ、宇宙誕生から2億~3億年後にできた「第2世代」の星の可能性があることが分かった。初代の巨大質量星が寿命を終えて超新星爆発を起こした後、放出された鉄などの元素を取り込んでできたと考えられるという。

 国立天文台と甲南大、米ニューメキシコ州立大などの日米研究チームが22日付の米科学誌サイエンスに発表した。国立天文台の青木和光准教授は「すばる望遠鏡や近くに国際協力で建設する超大型望遠鏡TMTで、初代の恒星や銀河の発見を目指す手掛かりになる」と話している。

 これまでの研究で、宇宙が約138億年前にビッグバンで誕生して2億~3億年後には、水素やヘリウムのガスが重力で集まり、初代の恒星ができたと考えられている。いったんガスが集まりだすとどんどん大きくなるため、質量が巨大になって早く燃え尽き、超新星爆発を起こしたとみられるが、どの程度巨大になったかはさまざまな理論がある。

 青木准教授や冨永望甲南大准教授らが観測した第2世代の恒星は質量が太陽の半分で、鉄の成分が300分の1程度あった。質量が太陽の140倍以上ある初代の巨大質量星が特殊な超新星爆発を起こして放出した鉄を取り込んだと考えると、最新の理論とほぼ一致するという。