夏の伝統行事「相馬野馬追」、勇壮に始まる


震災前の規模に迫る450騎が参加

夏の伝統行事「相馬野馬追」、勇壮に始まる

夏の伝統行事「相馬野馬追」で、甲冑(かっちゅう)を身にまとい馬を走らせる武者=27日午後、福島県南相馬市

 甲冑(かっちゅう)を身にまとった騎馬武者たちが駆け巡る福島県相馬地方の伝統行事「相馬野馬追」が始まり、メーン行事の「甲冑競馬」と「神旗争奪戦」が27日、行われた。東日本大震災前の規模に迫る450騎が参加。最大の見せ場に、会場は熱気に包まれた。

 甲冑競馬では、騎馬武者が背中に差したのぼり旗をなびかせ、1周1キロのコースを次々と疾走。打ち上げられた旗を奪い合う神旗争奪戦では、観覧席方面に流れた旗をめがけて疾走してくる馬の迫力に、大歓声が上がった。

 津波で息子を亡くし、原発事故の避難区域内に自宅がある武者の蒔田保夫さん(45)は「弔いの意味もある。行列で練り歩く行事が自宅のある地区でもできるようになれば、本当の意味での『通常規模』に戻る」と語った。

 相馬野馬追は、平将門の軍事訓練が起源とされ、福島県相馬地方で受け継がれてきた。東北の夏の始まりを告げる行事とも言われる。

 震災の影響で一時大きく縮小したが、復興の旗印として毎年開催。今年は団体客の観覧申し込みが昨年より約750人多い18都県5114人となり、震災前の4810人を初めて超えた。総来場者数は28日までの3日間で16万6500人を見込む。