スペイン新国王が即位、国家統合へ重責を担う
新国王フェリペ6世、首都マドリードで戴冠式
スペインの新国王フェリペ6世(46)の戴冠式が19日、首都マドリードで行われた。スペインの新国王即位は39年ぶり。度重なる醜聞で王室の権威に陰りが差す中、新国王は国の象徴として国民を統合する重責を担う。
黒の軍服に身を包んだ新国王は19日朝、王宮で父の前国王フアン・カルロス1世から軍最高司令官のベルトを授与されたのに続き、下院での戴冠式に出席。民主主義をうたった1978年制定の憲法に従うと宣誓した。
議員らを前に臨んだ即位後初の演説で、新国王は「大いなる高揚感、責任の自覚、そして未来への希望と共に即位する」と抱負を語った。
この後、新国王は妻のレティシア王妃と共に車で王宮まで移動し、国内の名士ら2000人を招いた式典を開催。新国王夫妻は王宮のバルコニーから国民にあいさつした。
フアン・カルロス前国王は、深刻な不況だった2012年、お忍びのアフリカ旅行が「ぜいたくだ」と批判を浴びた。さらに、次女夫妻をめぐる公金不正受給疑惑も取り沙汰され、今月2日に生前退位を表明した。(パリ時事)