秋田県小坂町で旧鉱山鉄道をテーマパークに


「小坂鉄道レールパーク」で機関車運転体験も

秋田県小坂町で旧鉱山鉄道をテーマパークに

1日に開園した「小坂鉄道レールパーク」にある、明治時代に建てられた駅舎の前でテープカットに臨む関係者ら=1日午前、秋田県小坂町

 廃線になった鉱山鉄道の駅舎や車両を活用したテーマパーク「小坂鉄道レールパーク」が1日、秋田県小坂町でオープンした。かつて使用した車両を駅構内に展示し、レールバイクやトロッコ列車も運行。常設展示としては国内で唯一、ディーゼル機関車や除雪用ラッセル車の運転体験ができる。

 旧小坂鉄道は、小坂鉱山の鉱物輸送用として1909年に開業。以来2009年まで、主に貨物用として使われてきた。町は同鉄道を廃線当時のまま保存し、「見て・触れて・学べる」体験施設として再生。十和田湖と並ぶ観光客誘致の起爆剤にしたい意向だ。

 この日は9人が、1947年製で重さ55トンのディーゼル機関車「DD131型」の運転を体験。職員の手ほどきを受けながら車両を発進させ、100メートルのコースを往復した。青森県板柳町の葛西久仁世志さん(52)は「重量の割に加速がつくので怖かった。同じようなディーゼル機関車がけん引する客車で高校時代に通学していたが、乗るのと運転するのとでは全然違った」と興奮した様子だった。

 同園では、運転体験を重ねれば同型車両を3両連ねて走行できるコースも用意。駅構内には手動の腕木式信号機があり、単線での衝突を避けるための通行証交換を体験できるなど、かつての鉄道文化も再現されている。