岸田首相、原発事故の課題「全国で共有が大事」


福島の高校生と首相官邸で懇談、啓発活動の強化など求める

岸田首相、原発事故の課題「全国で共有が大事」

「ふくしま浜通り高校生会議」のメンバーから提言書を受け取る岸田文雄首相(右から2人目)=29日午後、首相官邸

 岸田文雄首相は29日、福島県在住の高校生が東京電力福島第1原発事故と復興について話し合う「ふくしま浜通り高校生会議」のメンバー5人と首相官邸で懇談した。廃炉や放射性物質トリチウムを含む処理水の問題に関し、啓発活動の強化などを求められた首相は「課題を全国で共有し、自分たちのこととして真剣に考えていく雰囲気をつくることは大変大事なことだ」と答えた。

 懇談に参加したのは、いわき市在住の町田暖稀さんら。復興に若い世代の声を反映させることなども盛り込んだ提言書を首相に提出。首相は「具体的にどうしたらいいかぜひ考えてみたい」と応じた。町田さんはこの後、記者団に「首相も真剣に考えてくれていてありがたかった」と感想を語った。