都道府県女子駅伝、京都が厚い戦力で混戦制す
アンカー安藤友香が好走、「みんなで勝ち取った優勝」
8区を終えた時点で1位から4位までが10秒差の混戦。トップでたすきを受けた京都のアンカー安藤は、仲間の思いを感じ取っていた。「この順位を絶対にキープする」
両手を下げたまま、ほとんど腕を振らない独特のフォーム。視線はひたすら、前だけに向けた。高校時代から駅伝のタイトルを獲得してきたチーム最年長の27歳は「後輩たちに優勝の気分を味わせたい一心だった」。差を詰められることなく、広中に次ぐ区間2位のタイムで駆け抜けた。
勝因は戦力の厚さだろう。東京五輪1万メートル代表の安藤を筆頭に、全国高校駅伝4位の立命館宇治勢など各世代の実力者をそろえた。1区で9位とやや出遅れたものの、じわりと追い上げ、中学生区間の8区でついに首位に立った。渡部監督は「思い描いていた展開ではなかったが、全員で支え合った」とねぎらった。
コロナ下でチーム全体での練習も限られていた中、コミュニケーションを重ねて団結。主将も務めた安藤は「みんなで勝ち取った優勝」と強調した。結束力でチーム最高タイムを塗り替え、最多優勝回数を更新する18度目の栄冠をつかんだ。