米竜巻、犠牲者は想定を下回る可能性


ケンタッキー州に大規模災害宣言、被災者支援へ予算投入

米竜巻、犠牲者は想定を下回る可能性

11日、竜巻の直撃を受けた米ケンタッキー州メイフィールドのろうそく工場(AFP時事)

米竜巻、犠牲者は想定を下回る可能性

ケンタッキー州

 米南部・中西部を襲った竜巻に巻き込まれ、最大70人が死亡した恐れがあると指摘されていた南部ケンタッキー州メイフィールドのろうそく工場の報道担当者は12日、8人の死者が確認された一方、行方不明者は8人にとどまると明らかにした。州内の犠牲者は100人を超えるという見方があったが、安否確認が進み、当初の想定よりも大幅に少なくなる可能性が出てきた。

 ケンタッキー州のビシア知事はこれより先、3歳と5歳の子供2人を含む80人の死者が報告され、最終的に100人以上に増えるとの見通しを示していた。工場関係者を何人含んでいたのかは明らかではないが、12日の会見では「まだ工場からの情報を収集中だが、もし(無事が)確認されれば奇跡だ」と述べていた。

 一方、ビシア知事から要請を受けたバイデン大統領は12日、ケンタッキー州に大規模災害宣言を発出。被災者支援への連邦政府予算投入に道を開いた。

 CNNテレビによると、10日から11日にかけ、8州で50個以上の竜巻が発生したもようだ。少なくとも5州で死者が出ており、イリノイ州ではインターネット通販大手アマゾン・ドット・コムの物流倉庫で6人が死亡。アーカンソー州では高齢者施設が被災した。(ニューヨーク時事)