ウルトラマンティガ、中国で動画配信が停止
国家放送総局の「暴力的」批判受け、サイト側が自主規制か
中国の主要動画サイトで、日本の特撮ドラマ「ウルトラマンティガ」の中国語版が一斉に視聴できなくなった。監督官庁の国家放送総局が24日、暴力的な内容を含むアニメなどの配信停止を求める幹部の発言を公表しており、サイト側が自主規制した可能性がある。ただ、中国でもウルトラマンを見て育った世代は多く、インターネット上では賛否両論が相次いでいる。
中国メディアによると、24日午後、動画サイト大手の優酷や愛奇芸などで「ティガ」を視聴できないとネットユーザーから通報が相次ぎ、一時は検索ワードのトップになった。「ティガ」以外のウルトラマンシリーズは視聴可能だ。
なぜ「ティガ」なのか。江蘇省消費者権益保護委員会が4月に公表した報告書との関連が指摘されている。報告は「未成年の成長に有害だ」として21作品を名指しし、「暴力的・犯罪的要素が多い」作品として、「ティガ」を第4位、日本のアニメ「名探偵コナン」を第2位に挙げた。
配信停止に対し、ネット上では「いいことだ。息子がウルトラマンのまねをして幼稚園でけんかして困った」と賛同する親の意見がある。一方で「親の責任を作品に押し付けるな」「暴力的というなら『西遊記』も『水滸伝』も抗日戦争ものも全て見せられない」と、過剰な規制への疑問も出ている。(北京時事)