東京株急伸、日経平均株価が前日比584円高
菅首相の党総裁選不出馬に好感、政治刷新へ期待高まる
3日の東京株式市場は、菅義偉首相の自民党総裁選への不出馬を好感して株価が急伸し、日経平均株価の上げ幅は一時600円を超えた。終値は前日比584円60銭高の2万9128円11銭と、6月28日以来約2カ月ぶりに2万9000円台を回復。支持率が低迷する菅首相の退陣による政治刷新への期待が高まった。
前日の米国の株高を受けて日本株は午前から上昇。菅氏不出馬が伝わると、午後に急加速した。菅首相の後任は見通せないが、市場では「政治が新しく変わることで今後への期待が生まれる」(大手証券)と受け止められた。幅広い業種に買いが入り、東証1部上場銘柄の8割が値上がりした。
一方、「国内政治をめぐる不透明感は少し晴れたが、米国や中国の景気減速など懸念材料はたくさんある」(信託銀行)と、先行きに慎重な見方は根強い。衆院選の行方も見えず、「株価上昇は一時的」(シンクタンク)との声も聞かれた。