衆院内閣委に尾身氏、感染爆発は「首都圏問題」


急速な新規感染者の増加は「災害」、対策強化を訴える

衆院内閣委に尾身氏、感染爆発は「首都圏問題」

衆院内閣委員会の閉会中審査で答弁する政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長=18日午後、国会内

 衆院内閣委員会は18日の閉会中審査で、新型コロナウイルスの爆発的な感染拡大などについて議論した。政府分科会の尾身茂会長は急速な新規感染者の増加を「災害」と表現。「首都圏問題」との認識を示し、対策強化を訴えた。

 立憲民主党の今井雅人氏は、「強いメッセージが必要だ」として全国への緊急事態宣言発令を求めた。これに対し、尾身氏は「この問題は相変わらず首都圏問題だ」と指摘。宣言発令が長期間に及ぶ東京都などで「必ずしも効果が出ていない。一体どうするかに議論の本質があるべきだ」と語った。

 尾身氏は、感染状況に関し「検査の供給体制が間に合っておらず、検査を積極的に受けない部分もある」として、「実際に報告されているよりも感染者数はもう少し多い」との見方も示した。

 今後の対応については、医療体制を確保し、東京都の人出を7月前半の5割程度にする必要があると改めて強調。「国と自治体が『災害なんだ』という強い思いでやることが非常に重要だ」と語った。「社会全体が協力してくれる状況になっていない。メッセージの出し方に改善の余地がある」とも述べた。