「求むISSお掃除ロボ」、飛行士の負担軽減
宇宙機構、3年後にも技術を募集
人間が生活する以上、日ごろの掃除が欠かせないのは国際宇宙ステーション(ISS)も同じ。長期滞在中の若田光一さん(50)ら飛行士は週末の自由時間などに掃除をしているが、宇宙航空研究開発機構はISS内を自由に移動して掃除するロボット技術の募集を始めた。国内の企業や大学などが対象で、優れた提案があれば試作機を共同開発。早ければ2017年にISSで実証試験を行う。
無重力のISSでは床にほこりがたまることはないが、空調の吹き出し口などに髪の毛やごみが詰まったり、手すりやパソコンなど人の手が触れる場所が汚れたりする。機器の過熱や故障の原因になる場合もあるため、定期的な掃除は欠かせない。飛行士は滞在中、備え付けの掃除機や布できれいにしている。
宇宙機構は、飛行士が実験などに充てる時間をなるべく増やすため、掃除の自動化を検討。家庭用ロボット掃除機のように、定期的にISS内を巡回して掃除するロボットを開発することにした。
優れた技術提案があれば共同研究契約を結び、宇宙機構が無重力状態などISS特有の環境で必要なノウハウを提供。3年後の実証試験を目標に共同開発を進める。