「おごりが最大のアキレス腱」 …政治評論家・長野すけなり氏

「米韓関係強化努力の継続を」
 …世界日報社社長兼主筆・木下義昭

世日クラブ新春対談「安倍政権2年目のハードル」

世日クラブ

世日クラブの新春対談で語る政治評論家の長野!也氏(右)と木下義昭世界日報社長兼主筆=19日夕、都内

 世界日報の愛読者でつくる世日クラブ(会長=近藤讓良・近藤プランニングス代表取締役)は19日夕、都内で今年最初となる第153回定期講演会を開き、政治評論家の長野●(「示」の右に「右」)也氏と木下義昭世界日報社長兼主筆が「安倍政権2年目のハードル~厳しさ増す国際情勢」と題して新春対談を行った。

 長野氏はこの中で、「安倍首相の自信が過剰になり、おごりになった時が最大のアキレス腱」だと指摘し、中曽根康弘元首相の例を挙げながら、長期政権となるためには「人の話を聞く謙虚さ」が重要だと強調した。

 長野氏はまた、内向きになった「オバマ大統領のアメリカとの関係が必ずしも良くないことが最大の問題」と述べ、「靖国参拝への『失望した』発言を軽く見ず、日米関係の不安定化につながらせないバランス感覚が大切だ」と強調した。

 木下主筆は、ロシアのプーチン大統領との関係を深める安倍首相に対し、「それが日露印の方向にずっと入り込むと東アジアはとんでもないことになり、日本も命取りになる」と指摘し、「難しいことはあっても大局的な立場で将来を見据え、日韓米の関係強化に向かう努力を継続すべきだ」と強調した。

 冒頭にあいさつした近藤会長は、中国の軍事力を背景にした西太平洋支配構想に言及し「日本人の安保認識が戦後、非常に甘くなっている」ことへ警鐘を鳴らした。内山斉横綱審議委員会委員長(前読売新聞社長)は、「今の関心は日本人の横綱。北の湖理事長には、実力で早く日本人の横綱を作りなさいと言っている」と述べ、稀勢の里への期待を表明した。最後に梶栗正義氏(UPF副事務総長)が閉会の辞を述べた。