「人」お題に歌会始 皇居
新年恒例の宮中行事「歌会始の儀」が14日午前、皇居・宮殿「松の間」で行われた。今年のお題は「人」。天皇、皇后両陛下や皇族方のほか、天皇陛下から招かれた召人(めしうど)、選者、約1万9000首の一般応募の中から選ばれた入選者10人の歌が、古式にのっとった独特の節回しで披露された。
天皇陛下は昨年4月、太平洋戦争で激戦地となったパラオ・ペリリュー島で慰霊碑に供花し、海の向こうのアンガウル島へ向け黙礼したときの情景を詠まれた。皇后陛下は、あかね色に染まった夕空を飛ぶ飛行機を見て、欧米を1人で旅した若いころの自分のように、旅をする若者が乗っているだろうかと想像したことを歌にされた。
皇太子殿下は2013年6月にスペインの小学校を訪問した際、人々が東日本大震災の復興を願って作られた歌「花は咲く」を合唱して出迎えてくれたことを、同妃殿下は昨年10月に福島県の県立高校を訪れた際の生徒たちの印象をそれぞれ詠まれた。