皇太子殿下 高校生と懇談される
津波被害の「浜通り」初訪問-福島
皇太子殿下御夫妻は8日、東日本大震災の復興状況視察のため日帰りで福島県を訪れ、広野町の県立ふたば未来学園高校で生徒らと懇談された。震災後の同県訪問は今回で3度目だが、津波被害を受けた太平洋沿いの「浜通り」地域の御訪問は初めて。
同校は4月に開校、広野町の本校舎で125人が学び、うち約8割が地元の双葉郡出身。御夫妻は授業を視察後、家族と離れて寮生活を送る生徒らと懇談された。
皇太子殿下は、富岡町の自宅に今も戻れない山田拓甫さん(16)を「古里に戻れないのは残念でしょうね」と気遣い、雅子さまは葛尾村出身の松本みうさん(16)に「落ち着かれましたか。大変でしたね」と声を掛けられた。
続いて御夫妻は、いわき市四倉町長友の農業生産法人「とまとランドいわき」を御訪問。トマトの選別作業を見て回り、震災時の施設被害や風評被害などを聞かれた。
御夫妻が乗った常磐線特急は強風で、いわき駅御到着が予定より約1時間20分遅れた。