子宮頸がんワクチン全接種者調査で神奈川県大和市の副反応率も45%
「現在も症状続く」15人
神奈川県大和市は同市の子宮頸(けい)がんワクチン全接種者の調査を実施(10月21日~11月8日)し、15日までに判明した集計結果で「接種後、いつもと違う体調の変化があった」とする割合が45%にのぼっていることが分かった。
アンケート回収率は43・7%で、回答者(2274人)中、1024人が体調の変化があったと回答した。
11日に全接種者調査の結果を公表した鎌倉市も「接種後の体調変化があった」とする割合が45・6%だった。
わが国で接種をしている「サーバリックス」を製造する英製薬会社「グラクソスミスクライン(GSK)」は、ホームページで「臨床的に重要な症状」の発現率を40%としていた。
両市の調査結果が、この数字とほぼ一致したため、高すぎると見られていた同社ホームページの数字が裏付けられた形だ。
鎌倉市は「症状が1週間以上続いた」との項目があり、これに相当する割合が4・2%で「GSKが挙げる重篤な有害事象(副反応)発現率と合致する」(長嶋竜弘市議)との指摘が出ていた。
大和市では、症状の変化を「その日になくなった」(111人、10・8%)か「2日以上続いた」(869人、84・9%)の質問だけのため、重篤副反応の比率は不明。「現在も症状が続いている」が15人だった。
子宮頸がんワクチンは6月14日、厳しい痛みを感じる複合性局所疼痛(とうつう)症候群を中心に、報告副反応との因果関係を調査するため、厚労省の副反応検討部会が接種の積極的勧奨の中止を決めた。
25日に同部会が開かれ、接種の積極的勧奨の再開の是非が議論される。