最後の寝台特急「北斗星」が上野駅に到着
札幌からのラストラン、ブルートレイン歴史に幕
27年間にわたり東京・上野と札幌を結び、最後のブルートレインとなった寝台特急「北斗星」が23日午前、札幌からのラストランを終えて上野駅に到着した。ホームには鉄道ファン約2500人が詰め掛け、別れを惜しんだ。
北斗星は1988年に青函トンネル開通と同時に運行を始めたが、北海道新幹線の開業準備などを理由に今年3月で定期列車が終了。臨時列車として運行を続けたが、23日の便が最後となった。
青色の客車は今後解体される。58年の「あさかぜ」が始まりとされ、寝台特急の代名詞だったブルトレは姿を消すことになる。
大学3年の馬場亮介さん(20)は「朝起きて、車窓に広がる東北や北海道の風景は格別だった。憧れの列車がなくなるのは寂しい」と感慨深げ。相模原市の会社員後藤健治さん(41)は、人間関係に悩んで仕事を辞めた約10年前に初めて乗り、北海道を巡った。「あの旅のおかげで今の自分がある。最後にさようならを言いたかった」と名残惜しそうだった。